ジョン万スピリットで世界に挑む!~ふるさとから世界へ、私の道~

ジョン万スピリットで世界に挑む!~ふるさとから世界へ、私の道~

 前時は、アメリカから土佐清水に移住した土佐清水市職員ジェイソンさんのお話をお聞きし、海外からの視点で地元の良さや問題点について考えました。
 今回は、土佐清水からアメリカへと挑戦の場を広げ、遠く離れた場所から故郷を見つめ直した北代愛紀さんに、その経験から感じたことを語っていただきました。
 異なる立場からの視点を通じて、自分たちのふるさとを多角的に理解し、地域のため自分たちに何ができるのかを考えるきっかけにしたいと思います。

北代 愛紀さんの歩み

土佐清水市立清水中学校出身の北代愛紀さんは、幼いころ、サッカーを楽しむお姉さんの姿に憧れてスパイクを履きました。小さな町のグラウンドから始まった彼女の挑戦は、やがて世界へとつながっていきます。
高校進学を機に、神戸の高校へ進学。INAC神戸ユースにも所属し、より高いレベルの環境で鍛錬を重ねました。「もっと強くなりたい」「もっと自分を試したい」――そんな思いに突き動かされ、彼女はアメリカ留学という大きなチャレンジを選びます。

 現在は、アメリカ・サウスカロライナ州にあるシタデル大学で学びながら、大学のサッカーチームでプレーしています。言葉も文化も違う異国の地で、努力と情熱を武器に立ち向かい、大会ではチームを優勝に導き、自身もベストイレブンに選出されるという快挙を成し遂げました。ケガに苦しみながらも、挑戦することを恐れず何度でも立ち上がってきた北代さんの生き方はまさに、“ジョン万スピリット”そのもの。
 北代さんはこう語ります。「清水からでも世界は目指せるということを、夢をあきらめかけている子どもたちに伝えたい。」北代さんはサッカーというフィールドを通じて、“夢に挑む背中”を見せ続けています。

 この講話では、違う文化や環境に触れることで見えてきた故郷の魅力と同時に、自らの経験を通して感じた「挑戦することの大切さ」や「夢をあきらめない心」について熱く語ってくれました。

ジョン万スピリットを受け継ぐ私たち~生徒の気づきより~

 今回の講演を通じて、海外からの視点で語られた「清水の自然の豊かさ」や「人のあたたかさ」に対して、誇りを感じるとともに、「それが十分に伝わっていない」という問題点にも気づいていました。

 特に、SNSやインターネットの活用によって清水の魅力を発信していくことの重要性を実感し、自分たちにもできることがあるという前向きな声が多くあがりました。また、実際に海外で生活し、チャレンジを続けている姿を見て、「思いを行動に移せる人になりたい」という、未来への意欲が芽生えた生徒もいました。サッカーに取り組む姿勢や異文化での挑戦の話も、生徒たちに大きな刺激を与え、「自分の好きなことを通じて世界とつながれるかもしれない」という希望にもつながっていました。

 また、講演の中で紹介されたアメリカと清水の違いや共通点から、国を越えた視野の広がりを感じたという感想も見られました。特に「文化を大切にする姿勢」や「歴史への思い」といった共通点に着目する声もあり、他国と比較することで自分たちの地域の良さを再発見できたようです。

 今回の貴重な講演は、生徒たちにとって「外から見た清水」と「これからの自分たちの役割」を考える大切な時間となりました。それぞれの感想からは、清水をより良くしていきたいという気持ちと、自ら学び動いていこうとする姿勢が感じられました。