挑戦の原点はあの笛の音〜恩師と語る、私の中のジョン万スピリット~

挑戦の原点はあの笛の音
〜恩師と語る、私の中のジョン万スピリット~

 土佐清水で育ち、高校から神戸へ。今はアメリカという大きな舞台でサッカーへの挑戦を続けている北代愛紀さん。そんな彼女が今回対談するのは、中学在学時にサッカー部でお世話になった橋本哲哉教諭です。

橋本哲哉教諭(左)と北代愛紀氏(右)

弱音は吐かない

ーー北代さんは中学生の頃はどんな生徒でしたか。

橋本 負けん気が強かった生徒だったと思います。女子部員は北代さん一人だけだったけれど、全部男子と同じ扱いで。体の不調もあっただろうし、しんどい時もあっただろうに、一切弱音を吐かずにくらいついてきたんではないでしょうか。

北代 走り込みのトレーニングはきつかったですね。泣きながら走ったの、今でも覚えています。

橋本 進路を決めるときに「プロを目指したい」と言ってきて。全然ブレなかったですね。

北代 それから先生が色んな人とつなげてくださって、INAC神戸ユースのセレクションに参加することができました。

橋本 チャンスをものにできる子だな、と思いました。セレクションで何点もゴール決めて帰ってきたからね(笑)。

英語が広げる、世界への道

ーーアメリカに行くのは色々な面でハードルが高かったのではありませんか?

北代 世界の舞台でサッカーをしたいと考えていて、セカンドキャリアなども考えた場合、自分の人生において英語は必須だと思いました。

橋本 他の進路選択もできたんじゃない?

北代 はい。日本の大学に進学する選択肢もあったのですが、英語に触れる機会が限られていて、世界で戦っていくには不十分だと感じました。だから、私は世界を選びました。

ーーさすがですね。まさにジョン万スピリットですが、挑戦し続ける中で、あきらめたくなる時はありませんでしたか?

北代 もちろんしんどいこともたくさんありますが、それを乗り越えて続けたからこそ意味があると思っています。
今もプロを目指して努力をしていますが、なれない可能性だってある、でも挑戦し続けた人生そのものに意味がある、そう思っています。

橋本 夢を追い続けられる力はすごいと感心します。

北代 一緒にサッカーをしていた同級生の中には、私よりずっと上手な人もいました。でも、みんなそれぞれの事情でサッカーをやめていきました。そんな中、私は続けられる環境に恵まれていました。だからこそ、みんなの夢も一緒に叶えたいという思いが、私を強く動かしています。

挑戦を恐れない!

ーーありがとうございます。最後に清水の子供たちにメッセージをお願いします。

北代 挑戦することを怖がらないでほしいです。
「まあ、失敗しても大丈夫!」くらいの気軽な気持ちで、どんどんチャレンジしてみてほしい。

一歩を踏み出すかどうかで、結果は大きく変わります。
自分が心から「やりたい!」と思えることなら、その一歩が自然に踏み出せるし、たとえ苦しくても続けられるはずです。